
赤岳主稜 |
山域・山名 | 八ヶ岳・赤岳主稜 |
山行日 | 2006年4月4日(火) |
山行形態 | 登攀 |
行程 | 美濃戸口 − 行者小屋 − 赤岳主稜 − 地蔵尾根 − 行者小屋(幕営) |
天気 | 晴れのちくもり |
メンバー | CCA 5人 |
歩行時間 | 赤岳山荘(8:30) − 行者小屋(11:15-12:15) − 赤岳主稜取り付き(13:10-13:25) − 赤岳山頂(15:20) − 地蔵尾根分岐(15:40) − 行者小屋(16:05) ※ 5日は悪天のため下山 |
積雪期の八ヶ岳・赤岳に行ってきました。夏冬通じて初めての赤岳。同行するメンバーは経験豊富な強者揃い、アルパイン初心者は私だけです。 朝5時に白馬を出発し、6時に豊科ICでメンバーと合流。車を乗り合わせて長野道を南下するが、岡谷JCT辺りで事故のため塩尻ICで強制下車させられてしまう。 仕方なく国道20号を走って美濃戸口へ。赤岳山荘まで乗り入れて車を停め、共同装備を分担してから出発する。歩き始めてすぐに雪上を歩くようになるが、 雪上というよりアイスバーンになっていた。アイゼンを付けて登ればなんてことないのだが、誰もアイゼンをはこうと言わず、つるつる足を滑らせながら 慎重に登っていく。途中2回小休止を入れ、登り始めてから2時間45分で行者小屋に到着。行者小屋は半分雪に埋もれていた。メンバーの話では今年は例年に比べ 雪が多いようだ。 |
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行者小屋に着いてから腹ごしらえ、テント設営、出発準備をして、いよいよ出発する。メンバー5人中3人は海外遠征の訓練ということで赤岳西壁右ルンゼに向かい、
Aさんと私は赤岳主稜の登攀に向かうことになった。行者小屋を出発して15分ほど緩やかな斜面を登り、文三郎尾根に取り付く。ここからは急傾斜になる。
文三郎尾根を30分ほど登ってから左手のルンゼ(かなり急斜面)をトラバースして、13時10分主稜の取り付き点に到着。本来はダブルロープで登るらしいが、
Aさんの判断でシングルロープで登ることに。 (1ピッチ目 Aさんリード) Aさん最初のチムニー状の岩場を難なくクリア。その後ザイルがするすると伸びていき、あっという間に1ピッチ目終了点に到着。次はいよいよ私の番だ。 予想通り!?最初の取り付きでもがき苦しむことに・・・。Aさんのようにスムーズには登れないが、格好など全く気にせず何でもありでアタックし、不慣れな岩場での アイゼンとピッケルを振り回して何とかクリア。チムニー状の岩場を抜けたあとは特に難しい箇所もなく、1ピッチ目終了点に到着。 (2ピッチ目 Aさんリード) 出だしが岩壁だが、1ピッチ目ほど難しくはない。とはいうものの少々手間取る。 (3ピッチ目 Aさんリード) 雪稜を登る。Aさんのペースが速く、ザイルを送るのが間に合わない。せっかくなので写真を撮りたいのだが、待たせてはいけないと思い 必死でくらいついていく。 ![]() 最初に小岩壁を登るが、ホールドがあるので難しくない。小岩壁を越えた先は雪稜を歩く。 (5ピッチ目 私がリード) 雪稜のやさしいルートなので、初めて私がリードをする。Aさんを見習って頑張って登ってみるものの、このあたりから息が切れはじめてきた。 風邪が治ってないこともあるが、一番の原因は日頃のトレーニング不足。そういえば3日前の大渚山もしんどかったな〜。小休止したいところだが、 東の空から雨雲らしき雲が迫ってきているので、のんびりしている時間はない。もっともAさんは全く余裕の様子で、休憩することなく次のピッチへ。 (6ピッチ目 Aさんリード) 岩稜が続き高度感もあるが、セカンドなので安心して登っていく。ガイドブックではここが核心部のようだ。右に回り込みながら凹角状の岩壁を抜けると6ピッチ目 終了点となる。ここの岩壁も少々いやらしい。Aさんのアドバイスに従ってなんとか岩場をクリア。Aさんはここまでほとんどランニングビレイをとっていない。 もし私がリードしてれば何ヶ所もランニングビレイをとっていると思う。 (7ピッチ目 私がリード) 雪稜を登る。途中もろいミックス帯を抜け再び雪稜。斜度が増すがアイゼンとピッケルでしっかりホールドすれば問題ない。凹角下でビレイポイントを探すが 今までのピッチのようなペツル+残置スリングの支点が見つからなかったので、岩に打ち込んであったハーケンとピッケルで支点を作る。 セカンドのAさんが登ってくるが、ザイルの引き上げにもたついてしまう。Aさんが終了点に近づくと、わざと落ちてビレイしているかチェックされる。 (8ピッチ目 Aさんリード) 出だしの凹角を過ぎれば傾斜も緩くなり、間もなく8ピッチ目終了点に到着。 ![]() 主稜取り付きから山頂まで2時間弱、途中ほとんど休憩をとらずひたすら登り続けたので、とにかく疲れました。普通は登攀を終了して喜ぶべきところなのだが、 喜びよりも疲労困憊でその元気もない。 呼吸が落ち着いたところで写真撮影。ん!?あっちに見えるのがほんとの山頂?のようだが、そこまで歩く元気もなくここで満足。 下山は赤岳展望荘の前を通り地蔵尾根へ。地蔵尾根は雪がしっかりついていたので楽に下ることができた。わずか40分で行者小屋に到着。 行者小屋から赤岳を見上げ、ようやく登ったという実感がわいてきた。 ![]() ![]() |